気まぐれにお金のことを考えるブログ

30代で2児の親がお金(特に投資)のことを考えて、整理するためのブログです。物書きの練習も兼ねているため、全く違うことも投稿します。

ウルトラマンブレーザー第17話「さすらいのザンギル」感想

2週間ぶりの本編!待ってました!

サブタイトルにもあるザンギルさん、かなり印象に残る宇宙人になったなあ。

そして最近ご無沙汰気味だった、ブレーザーとゲントの状況が少し更新された回でした。

ちょっと思いの丈を語りすぎているが、よければ見てください。

 

怪獣の亡霊

冒頭から移動指揮車モッピーで現着&先行していたアンリさんと合流するゲント隊長。

(些細なことだがアンリさんはどうやって先行していたんだろうか?)

アンリさんが監視していたのは、何の因果か虫系怪獣タガヌラー。

2時間前に出現したとは思えない被害の少なさ、その巨体で本来な可能なはずのビル登り、何より人や車を通り抜ける異常性。

SKaRDとしても見守ることしか選択できない。

この時点で既に、何を透過し何に触れるのか、怪獣(霊)側が選択できることが仄めかされている。

 

事件は一月前から発生しており、既にバザンガ、デルタンダル、ゲードスが登場&撃退されていた。

デルタンダルとか本人に攻撃の意思がなくてもマッハ9で飛ぶだけで周囲に被害がありそうだけど、今回はどうも無かったらしい。

ここで前回・モグージョンと同様の幻覚の可能性や、現代らしく大型プロジェクションマッピングの可能性を挙げたうえで否定されているのが細かいけどうれしい。

出現位置が撃退された位置と概ね一致することをエミさんが突き止め、まだ出現していない怪獣の撃退場所で先回り&待ち伏せする作戦となる。

該当する怪獣は、

  • レヴィーラ
  • カナン星人?
  • ニジカガチ
  • ガラモン?
  • ゲバルガ
  • モグージョン

ドルゴ・デマーガは再封印、ガヴァドンは宇宙へ消えているので除外。

カナン星人やガラモンはどうなんだろ……カナン星人は霊態でも巨大サイズにならなそうだしガラモンはあくまでロボットだからなあ(物に霊的なものが宿らないとは言わない。)

とりあえず候補6体に対してSKaRD5人、若干人数が足りないけど各地に一人ずつ派遣したものと見られる。

 

結果的に、レヴィーラはゲント隊長とザンギルの出会いのきっかけになって即終了、ニジカガチは本話のメインヴィランとなって倒された。

じゃあ残りの2~4体は?実はまだこの世界で彷徨っているのかも……。

通常、顕現することはないのだろうけれど、怖いね。

 

レヴィーラの撃退場所、現在は更地で新生・ノヴァイオの看板が掲げられ曽根崎元社長が表紙を飾っていた雑誌が落ちている。

少し前の潮流新聞(公式X/Twitter連動企画投稿)に広告が載っていたけれど、こんな形でつながるとは思わなかった。イイネ!

 

宇宙侍ザンギル

霊態タガヌラーの近くで目撃され、その大きすぎる刃で一閃し煙のように消えるという印象的な登場をしたザンギル。

後の描写から、ウルトラマンに会うためわざとタガヌラーを2時間ほど自由にさせていたと考えられる。

ビルに上ったのもアピールのためか、偶然か。

もしかしたら、タガヌラー撃退前に集まってきた人ごみの中に候補者を見つけ、撃退後こっそり会うつもりが上手くいかず、次のレヴィーラの撃退となったのかもしれない。

 

倒されて彷徨っている怪獣の霊を108体切る使命を帯びていたザンギル。

レヴィーラで107体目だった、とは何ともギリギリのタイミング。

元々の予定ではニジカガチが106体目、タガヌラーが107体目、レヴィーラが108体目だったと考えられるので、ニジカガチに逃げられて何としてもウルトラマンを見つけなければとなった時には焦っただろうなあ。

しかも3日もかかってしまったし。

 

全身フードで隠しているあの格好、本来凄く目立つだろうに霊態怪獣の周辺でしか目撃情報がなかった。

たぶんエミさんのことなので、主要な監視カメラ映像も検索済みだろう。

もしかしたら普段カフェに行くときはもっと違う格好をしていたのかもしれない。

もしくは必要な時以外は顕現石の力を抑えて(?)周囲に見えないようにしていたのかもしれない。

 

倒すべき怪獣の霊の情報収集のためか、結構しっかり地球の文化を調べて、見方によっては堪能しているザンギル。

かなり過去に遡って調べたのか外国人向け資料で見たのか、侍っぽい言葉遣いをするほど入れ込んでいるし。

純喫茶にコーヒーゼリーのサービスが付くほど入り浸っているし。

珈琲を味わう前には「美味しくなあれ」とか言っちゃうし!

(ここ、初めはなんでアンパンマンジャムおじさんみたいなことを言い出したんだろうと思ったけど、メイド喫茶の影響っぽいですね!他の人の感想見てて納得した・笑)

でも新規惑星で見えない怪獣の霊を探すのに、文明があって記録が残っているなら記録に当たるのは当然。

寧ろ非常に賢い動きしてるんだよなあ。

過去回想に出てきたザンギルさんはもっと戦闘狂のイメージだったから、108体の修行の中で創意工夫を重ねた結果だったりしたのかなあ。

 

戦闘スタイルは、もちろん腕の長すぎる剣がメインウェポンなわけだが。

鋭い頭もちゃっかり武器として使えるのね!?

まさか頭からロケットのようにさしていくとは思わなかった。

 

和のテイストだったり、会話できないブレーザーうまく誘導して共闘したり、最高の動きを見せまくってくれたザンギル。

ともに戦う存在ができ穏やかに看取ってもらえたのは、意図せず満足度の高い最後を迎えられたのではないか、と思う。

確かに一話で退場するには惜しいキャラクターだったけど、ウルトラマンブレーザーには毎話のようにそんな魅力的な登場人物が現れるので、もう麻痺しつつある(笑)

剣の達人

ザンギルの過去回想で出てきた謎の人物。

次回予告で既に全身が映っていたが、本編では回想全体の中でも全身を映す瞬間少な目で過去登場の誰かを特定しなくてよい作りになっていたように思う。

ガワとしては、ウルトラマンメビウスに出てきた印象的なライバルキャラ・ザムシャーなのだが(久しぶりに見れてうれしい!)、剣の達人はザムシャーとは特定していない。

所謂、別世界のザムシャーかもしれないし似た見た目の別人かもしれないし、本人かもしれない。個人的には別世界のザムシャーかなあと思ってる。

 

ここで剣の達人に敗れ、新たに108体の怪獣の霊を切り成仏させるという使命を与えられる。

「愚かな儂に」と言っているあたり、剣の達人に敗れてなお霊として彷徨いそうになったところで、この使命を与えられたのかなと思う。

また逆に剣の達人の方も顕現石で実体化した状態で役目を渡したのかもしれない。

さらに108体という数。霊というワードと合わせて日本人ならどうしても仏教と、つまり煩悩の数と同じだなあと感じてしまう。

108体切ることで別のステージに行けるというのも、まるで全ての煩悩を払うことで悟りが開けるかのよう。

あとは蕨野友也さん繋がりで仮面ライダードライブのロイミュードの数と同じ、とかね。

顕現石

ザンギルが剣の達人に渡された、『見えぬ魂に仮の姿を与える』石(公式X/Twitterより。)

基本はこの石が光り、周囲に光が拡散される描写により見えていなかった怪獣の魂に姿を与えている。

 

問題となるのはゲントがウルトラマンに変身する直前、何かに反応するように光っていること。

ここは大きく二通りの解釈があると思っている。

  1. ザンギルの残り時間を示している。 直前に何故か片膝をついているし、石はカフェの時より明滅している(カラータイマー的表現)し、切羽詰まっているからこそ伝えるか迷ってゲントを見ている。
  2. ゲントorブレーザーに反応している。 石が突如反応したので姿勢を崩してしまった、明滅は新たな霊の出現に反応している状態、新たな霊=ゲントたちのことだと気づいてゲントを見ている。

ただ、後の描写からザンギルは自身が使命を終えたら消えることを以前から知っていたと思われるので今更1.の理由であの表情をするか微妙なところ。

やはり2.が正しい解釈か。

これまでの描写から、あの場では恐らくブレーザーも変身を急かしている(発熱している)だろうから、急にブレーザーの霊?魂?が力を高めたことに石が反応したのかな。

ということは、ブレーザーには実体がない?

 

ニジカガチ(怨霊態)

これほど説得力のある再登場、珍しい気がする。

8話のラストでまだ残っているような描写があったこと、横峯教授の邪な感情で顕現させられていたこと、7~8話では殆ど本領発揮していなかった(7色の腕輪に力が封印されていた描写など)こと、怨念が残っていても全く不思議じゃない。

それを裏付けるように、初っ端から頭部の鎧を上げて登場し、額からの光線は黒ベースの強化ver.、前回あまり使わなかった尻尾の仕込み刀のような部分でどんどん攻撃、更に尻尾に炎をまとわせて回転、火の玉状態にも。

この攻撃方法も、前回とは大きく差別化されてて&その理由も納得のいくもので、とても練られているなあと感動した。

 

ザンギル曰く、石の力がなくともいずれこのような状態になっていたとのこと。

このような、というのが復活(実体のみ)のことなのか怨霊態(実体と霊態を使い分ける)のことなのか判別できないけど、アースガロン以外にも信頼できる仲間のいる状態でニジカガチと再戦できたのは僥倖。

怨霊態での復活が石の力無しでありえたのなら、今回のようにレインボー光輪もチルソナイトソードも無効化させられただろうから霊への攻撃手段を持つザンギル不在じゃ勝てなかったかも。

 

前回、レインボー光輪でとどめを刺したことから、初っ端から遠慮なくレインボー光輪を使用するブレーザー

しかし今回は額のクリスタルが健在のため、黒い虹光線で無効化。強い。

 

ザンギルのロケット頭突き一閃とチルソナイトソードのレバーを5回引いたオーバーロード雷鳴剣とを受けてなお倒れないニジカガチ怨霊態。

ザンギルを挟み込んで取り込むという、まさに怨霊っぽいムーブがヤバい。

最後、しっかり決着がついて本当に良かった。

こだわりのミニチュア

今回も前回同様、辻本監督こだわりのミニチュア登場!

恐らく前回モグージョンの穴を埋めていたのと同じダンプカーが、ニジカガチにより分断された道路で落ちそうになっている!

しかもその道路、水道管が破れて水が溢れてきているという細かさ。

揺れてるダンプカーからは運転手が上半身を乗りだしている(どう撮影してるんですかね、これ、すごい。)

そしてブレーザーが覗き込みながら寸でのところを助け、下の道路に置くと元気に走り去る。

見ごたえあったわあ。大好き。

 

賢いアーくん、SKaRDの援護

今回のアースガロン搭乗者は、ヤスノブ&テルアキ。

初見のザンギルに対し、「宇宙人?アーくん分かる?」と聞くヤスノブさんは、念願の対話アーくんと出撃できて少し楽しそう。

でも普通、宇宙人情報は検索しても出てこなさそうだよヤスノブさん……。

そして誰よりも早くザンギルへの峰打ちを見破るアーくん。賢い!

これにはヤスノブさんもにっこにこですね!もう目がなくなってるよ!!

 

地味に大切なシーンとして、今回初めてSKaRDが明確にウルトラマンブレーザーを”援護した”。

13話の隊長&副隊長の会話に代表されるように、防衛隊としてもSKaRDとしてもブレーザーを援護対象とはしてこなかったこれまでの16話を思い返すと、普通に発せられた今回の援護表明は地味ながら印象に深く残った。

やっぱり、視聴者にとって信頼の軸であるウルトラマンを、防衛組織が支援するという構図は良いよなあ。共闘も良い。

 

テルアキ副隊長はなぜここでブレーザー援護の判断をしたのかなあ。

どちらかが退場した場合に、見知らぬ宇宙人が退場するよりブレーザーが退場する方が先の不確定性が増すから、とかかなあ。

いよいよSKaRDが組織の圧力で、ブレーザーに思うような協力を出来なくなる時が近づいている、のかもしれない。

 

防衛隊員としての振舞い、仲間としての振舞い

当初、宇宙人と敵対しないどころか人の少ない喫茶店で対面する状況になって困惑するゲント隊長。慣れない状況に目線が泳ぎまくってるゲント隊長がいい。

でも自らは立場を説明したうえで名乗らないなど、しっかり防衛隊員として抜け目なく対応しているのが更にいい。

例えザンギルにその意思がなくても、漏らした情報が宇宙のどこでどう使われるか現時点では未知数だものね。

SKaRDCPからの電話も、思わず普段通り名乗りそうになるものの途中で止めてるところが芸が細かくていい。

 

でも、たった数分しか話していないとはいえその敵意の無さや協力姿勢から、お店を出ることにはかなり気を許しているように見える。

一方で宇宙人であることは変わらないし、防衛隊の規則は順守だし、チームに説明する時間が無いし、で別行動を取ろうとする。

結果は強制現地入り&見事な共闘と真逆の形になったけど、ゲントもやり方にしか文句を言っていないし、ブレーザーも状況は把握していてなんやかんやで見事な連係プレーを見せる。

 

そして戦闘後、穏やかに今後のことを尋ねている様子は、完全に仲間に対するものであったと思う。

事実、もう消えてしまうザンギルにしっかりと自分と同居人の名前を伝えている。

防衛隊員としての規律よりも個人の感情を優先した、ということだろう。

もちろん、もう消えてしまうので機密など後々のことを気にする必要性が薄くなったことも大きいと思う。

短い間でもここまで仲が深まったのは、まさにコミュニケーションのおかげ。

作品全体のメインテーマとも完全に合致する、最高の話だった。

 

ゲントにとってのブレーザー

誰にも秘密にしているブレーザーとの関係、今回の相手は出会った当初からその関係を見破っていたことで、またこれまでゲントともブレーザーとも無縁であったことで、フラットな関係に対してゲントがどう振舞うかが初めて見えた。

ゲントにとってブレーザーは明確に自分とは異なる意思を持つ他者であり、”彼”と表現する存在。

また一時期(ゲバルガ初戦頃)は戸惑いも大きかったが近頃は思い通りに変身&力の行使ができていることもあり、一定の信頼を置いていることを感じさせる。

非常に好ましい状態だが、ゲント隊長の判断がブレーザー寄りに傾いていると周囲に見られかねなくもある。

一時期よりブレーザーを信頼している現状が終盤に向けてどう作用するのか、非常に楽しみ。

 

また少し話が変わるが、今回ゲント隊長は全体的に非常に柔らかな雰囲気だったのが印象的。

普段は地球防衛隊の隊長だったり父親だったりと誰かに対して責任を持たなければいけない立場であり、更に秘密を抱えた状態でいるので、実は非常にストレスのかかった姿しか見ていなかったのかもしれない。

今回、意図せず全て(特にウルトラマンのこと)を共有した状態&対等に会話できる状態となったことでこのような態度になったのかもしれない。

つまり、ゲント隊長のもともとの性質は今回のような柔らかいものだったのかもしれない。

これでイケメンで長身とか、結婚してても違和感ないわあ。

 

ゲントの状態

実は今回、かなり人間離れした描写の多かったゲント隊長。

1:ザンギルの本来の姿が常(?)に見える

 厳密には、本人が正体を晒して以降ずっとだと思われる。

 実は本編描写上ゲント隊長が宇宙人と相対するのはこれが初めて。

 穿った見方をすると、宇宙人であることをブレーザーが警戒して、常に本来の姿で見えるようにブレーザーがゲントの視野に影響を与えている?ブレーザー自身に常に地球人か否かを見極める能力はない?

 はたまた、ブレーザーと一体化している影響が人体改造レベルで現れてきた?

 

2:数km投げ飛ばされても無傷

 一応、着地するところではザンギルが横についていたので何かしら減速した可能性はあるけど、ゲント隊長は大の字になって飛んでるし着地後すぐに歩き出してる。

 まず生身で数キロも飛ぶなんて体がもたない。

 普通に人間には無理でしょ、こんなの。

 勿論、ギャグ的表現だったともできるんだが、そういうことかなあ?

 

3:ニジカガチ近くの道路で助けを求める人を判別する

 これは厳密にはどの程度近くで見ていたか分からないのでグレー判定だが。

 恐らくダンプカーが動いていることが辛うじて分かるぐらいの距離から、助けを求める人の声を聴いて、ゲント隊長は変身するため飛び出したと見られる。

(特撮と実写の差……と言われればそれまでだが、あまりにダンプカー周辺の惨状とゲント周辺の綺麗さに差があるので)

 やっぱりこの距離で的確に気が付くのは、人間には困難だろう。

 

私がそう言った方向を期待している、というのも大きいのだが、終盤に向けてゲント隊長にウルトラマンと一体化している影響が出つつあるんじゃないかなあ。

そしてゲント本人はそのことにあまり気が付いていないんじゃないかなあ。

私の解釈では、ゲントは精密に今後の展開を予想する理性がある分、自分の感情や状態、また自分に向けられている感情に疎い気がするので。

一時期の青目描写は無くなったけど、それはブレーザーが自ら外へ干渉しなくても良い状態になった、ということかなと。

知りたいことはゲント隊長の記憶から察することができてる、とか。

恐らくブレーザーにとって一番大切な、命を大切にしたいということはもうゲント隊長に伝わっている、とか。

逆に今後、のっぴきならない状況が来たらブレーザーはゲント隊長を不本意ながら乗っ取るのかもしれない。