気まぐれにお金のことを考えるブログ

30代で2児の親がお金(特に投資)のことを考えて、整理するためのブログです。物書きの練習も兼ねているため、全く違うことも投稿します。

ウルトラマンブレーザー第8話「虹が出た 後編」感想

後追いながら第八話の感想を。 大体、初見~次回放送までに感じたことを残します。

これで後追い感想、終了!長かったけど楽しく見返せた!

 

前後編も納得の、最高のパワーアップ回でした。

と同時に、以外にもテルアキ副隊長の実質のメイン回。

この回でテルアキ副隊長の大ファンになりました。

[:contents]

 

前回の振り返りから

ブレーザー初の前後編ということもあり、前回の振り返りから。

なのにこっそり前回使われてないカット、入ってたよね(笑)

 

ゲント隊長の覚悟

意識を取り戻したばかりでも、アンリさんを気遣ったり的確に情報を把握して指示出したり、流石ゲント隊長はプロフェッショナルですわ。

感嘆の一言しか出てこない。

ただ、ちゃんと休むべき時は休んでほしくもある。

でもなあ、「俺が行く」だもんなあ、ここは病室を出て自ら向かおうとするよなあ。

ヒロイックだけど危うさを感じる。

 

さらに従来のウルトラマン主人公と大きく違う(と思う)のは、その覚悟の強さ。

元凶である横峯教授=人間に対して、ああもはっきり「倒す」「命を犠牲にする」と口にするのは大変珍しい。

「一人の命を犠牲にして大勢を救う。」

職業軍人であり、しかも隊長格になるほどどっぷりな設定でないとこうはならないよなあ。

多分、一番近いのは昭和ウルトラマンの主人公たち。

平成以降の(精神的に)若い主人公たちには出てきにくい覚悟。

そういう意味で一種の原点回帰を見せている、ともいえる。

 

横峯教授とニジカガチの繋がりを重要視しているのは、自身がウルトラマンブレーザーに変身するから、という実体験に基づいてるのも面白い。

ちょっと過剰であった、というのが結果論ではあるけど。

SKaRDメンバーへの説明時も、ちらっと自身の左腕を見ていて、このことを意識していると示す演出もいい。

 

ニジカガチの伝承

前回、ニジカガチ出現前にどこかの湖が干上がってたが、これが聖なる泉で、前回の冒頭横峯教授が7つの腕輪を付けた状態で左腕を浸した場所なのだろう。

で、7つの腕輪の納められていた場所は、7つの台風の出現位置と無関係じゃあなさそう。

ニジカガチの見た目に蛇要素はない(と思う)けど、「虹蛇神」というし、腕の紋章が蛇なのも意味があるのだろう。

しかも腕輪が壊されるとその力が本体に戻り、真の力を発揮する。

……とか考えると、ニジカガチの力の一部を7つに分けて封印した、過去の話ももっと知りたくなる。

荒神を人と共存しやすい形に変えた、過去の出来事ってどんなだったんだろう、小説化する予定ないかなあ(無い)。

 

あと、横峯教授は今もしっかり教授職だった。

前回の感想でもう退職してるかも、とかいってごめんなさい。

各地で講演会する傍ら、伝承をもとに7つの腕輪を探したのかなあ。

これは年単位で準備しているに違いないな。

 

まさか7つの腕輪を壊すことで、ニジカガチの本来の力が戻るとは。

そして額のクリスタルを打ち抜くことでそこから虹のような形で力が漏れ出るとは。

私的には結構サプライズの多い怪獣でした。

 

どう見てもレインボー光輪で真っ二つ&爆発四散したように見えたが、どこかで生きているような描写で終了。

また、前回冒頭の「節水」「節電」の紙がはがされる。

結果的だけ見れば、教授の回想と同じように、儀式によって雨ごいをしそれに答えてくれたニジカガチが恵みの雨をもたらした。

一部悪意をもって召喚したため余計な犠牲や損害があったが、変わらず神のような力をもつ存在であることが示されてて個人的にはお気に入りの表現。

あの額から流れ出た虹によって、今もどこかにニジカガチはいるんだろうな。

 

テルアキ副隊長

今回がまさかこんなにテルアキ副隊長に焦点の当たる回だとは、見るまで少しも予想していなかった。

一つ目

一つ目の見せ場は、作戦会議。

一通り説明して「教授のところへは俺が」と言ってさっさとSKaRDCPを出ていこうとするゲント隊長に、NOを突きつける。

教授の本は何度も読んだ、考えは誰よりわかっているつもりだから、と。

命を奪うことになるかもしれない点について指摘されても、逆に「あなたになら出来るのですか」と静かに答える。

いやーもう、最高にカッコいい。

ラストのオチから逆算して、貴重な横峯教授に会うチャンスだったから行くって言ったんじゃないの~とか茶化したくなるが、きっとこの段階では真面目にゲント隊長に横峯教授を撃たせたくなかったんだろうな。

今回の状況になる以前からの顔見知りで、しかも個人的に一緒に釣りするぐらい仲がいいのに撃つ/撃たないをやるなんて、止められるなら止めたいよね。

それに、一度説得(話し合い)に失敗しているから、他の人が当たる方が勝率高そうだ。

二つ目

二つ目の見せ場は、横峯教授と対峙した時。

ここ、車から降りてきた当初の横峯教授は余裕多めで「比留間弦人の部下か」と普通に話しているけど、離れた場所からエミさんが狙撃体制であるのを確認すると一気に臨戦態勢に入るんだよね。

きっと、車方面=一方向なら十分攻撃可能だけど、狙撃あり=二方向ではどちらかを撃った後の隙に必ず自分が仕留められてしまうから。

でも、飽くまで話し合いに持ち込むテルアキ副隊長。

そして「比留間弦人と同じ(考え)だな」と言われても話を深掘りし続け、ついに横峯教授の真意にたどり着く。

つまり、人類を犠牲にして自然の調和を取り戻す中で、人類の絶滅を必要としているわけではない。

現在の文明をリセットして自然や怪獣への畏怖をベースとした新たな文明を築きたい。

(でもDr.ストーン@漫画のように、優秀な科学者が残っていればきっと文明は取り戻せちゃうよなあ、狙い通り自然や怪獣への畏怖をベースとした新たな文明になっただろうか……?)

これに対するテルアキ副隊長の主張、面白い。

”今生きている、巻き添えを食う全ての生き物のことはどう考えるのか。生きたい思う気持ちこそ全ての生物が持つ絶対に奪ってはいけない一番大切なもの。”

これには教授も、視聴者まで納得させられる。

しかもこれまでの話で、テルアキさんの実家が農家であり植物をはじめ多くの生き物に触れる機会が多かったからこその、発想であり説得力だと思う。

 

ここ、ゲント隊長と基本の考え方=人間も自然の一部だから人の営みを守るための行動も自然なもの、が一緒なのは、きっと地球防衛隊の基本の考え方がそうなのだろう。

更に言えば、横峯教授の防衛隊マニュアル草案の根底にある思想がこれなんだと思う。

つまり、横峯教授にとっては過去の自分の考え方であり、そこから現状を踏まえて発展させた今の考え方=人類文明のリセットを変える力はもうない。

一方、テルアキの主張は、横峯教授の本や今聞いた主張をもとに、新たに考え出されたもの。

その新鮮さやオリジナリティに、横峯教授は納得したんだと思う。

仮に、既にどこかで主張されている他人の言葉による説得だったら、教授は納得せず最悪の帰結になっていたかもしれない。

こんなリセットの効かない状況でなお、自分の頭で考えられるテルアキさん、尊敬しかないし一気に魅力が開花したように感じた。

 

あと個人的には、この怪獣に対する姿勢や考え方は、ウルトラマンガイアやコスモス以来の新しい主張だと感じた。

一応、ニュージェネ・ガイアではないと明言されているが、今回だけでも十分その意思みたいなものを感じ取れたなぁ。

 

その後、武力行使にでる教授の腕輪だけを正確に打ち抜くテルアキ副隊長。

ちゃっかり防衛隊員としての優秀さも見せていく。

三つ目

最後に忘れてはならないのが、決着後。

突然改まって何を言い出すのかと思いきや、「サインしてもらってもいいですか!」

アンリさんもエミさんも、思わす私も突っ込んじゃいましたよ。

ヤスノブさんには陰でバグってるとか言われてるし。

本はまだしも、ちゃっかりペンまで持ってきて!

愉快なキャラすぎ。

 

最後、とうとう農家姿のテルアキさん登場。

様になってる~!

 

アースガロンMod.2

前回、一か月後に実践投入できるか怪しい程度の開発状況だったMod.2ユニット。

それをこんなに早く実践投入だなんて、ヤスノブさんは泣いていい。

一方で、テストしてないぶっつけ本番でこんだけ仕上げるヤスノブ&整備班は本当に優秀。

 

そしてここでもゲント隊長の頼れる隊長っぷりが冴えわたる。

  • 不安がるヤスノブに「テストじゃ本気出せないだろ」
  • 「出し惜しみはなしだ、存分にやれ」
  • 引力圏外に達した一発目に対して「宇宙から何か来ても撃墜できるな」
  • APU再起動後「俺は大丈夫だ、いいか絶対に外すな」

こんだけポジティブに返されたら、ネガティブになんてなってられないよ!

やるだけやってやる!ってなるよ。

熱すぎです、隊長!

 

Mod.2搭載のアースガロンは、初登場時以来の逆光表現。

ただ今回はなんとなくのっぺり感の方が強くて、TVの大きめ画面で見るとちょっと迫力負けしてたような。

(もしくは私の作品に対して期待する眼が鋭くなりすぎているのかも)

あと、てっきり5話で出てきたメガショットを両肩に載せてくるものだと思っていたので、左右で異なるユニットを乗せているのに驚いた。

 

Mod.2の攻撃力はベース武器より高い。

多目的レーザーだけで、あの防御力重視なニジカガチを少しずつ後ろに下がらせるほど。

ここ、もっとバカスカ撃たないのかなあと思っていたけど、飽くまで頭の装甲を開かせるのが目的で、しかも本命レールキャノンのために距離も取ったままにしておきたいから、こんな控えめな攻撃なんだね、きっと。

そして本命、レールキャノン、でも調整不足で狙いが定まらない。

それでも、出力調整や態勢変更で最終的には狙いを打ち抜く。

アースガロンもヤスノブさんも有能すぎです。

 

ゲント隊長とブレーザー

前回、ブレーザー変身中に臨死状態に陥ってしまったと見られるゲント隊長。

冒頭から不思議な黒い空間でブレーザーに近づくイメージを見る。

多分ここで、7話までよりブレーザーとゲントの繋がりが一段と深くなったんだろう。

今回初めて、

  • インナースペース的表現が現れる
  • ニジカガチから漏れた虹から新たなストーン形成、自分の力にして戦う

というシーンが出てきた。

ゲントがブレーザーに近づくほど、ブレーザー本来の力が発揮できるようになる、という描写なのかなと思っている。

……ということは、最終的にはゲントとブレーザーが融合しちゃう?

え、でもゲント隊長には家族もいるし人間をやめてほしくないなぁ。

 

というか、力の流出表現とはいえ、虹を掴むとは。

ブレーザーさん結構めちゃくちゃな奴や……いやスパイラルバレード釣りしたり折ったりこれまでも結構してたか。

 

ネーミングセンスを陰で滅茶苦茶馬鹿にされていたが、ブレーザーとかスパイラルバレードはカッコいいよね。

レインボー光輪もそこまで悪いと思わないし。

でもそこに差があるのなら、ネーミングにウルトラマンブレーザーの意思が介入してたりしたのかなあ?

 

随所に見える映像美

前回もそうだったのだが、今回特に印象深いのがその画作り。

教授の釣りシーンを遠景で撮ったり、教授とテルアキ副隊長が対峙している対岸でしっかりニジカガチとアースガロンの戦闘による煙を描いたり。

魚眼レンズで中央のゲント隊長の顔を強調させつつSKaRDメンバーの反応もしっかり捉えたり。

神は細部に宿ると言わんばかりの、徹底した描写のこだわりと美しさを感じた。