ウルトラマンブレーザー第15話「朝と夜の間に」感想
ブレーザーきっかけでTsuburaya Imaginationに登録したので、この放送前にウルトラマン第15話も視聴しました。
その辺も踏まえて、感想を残したいと思います。
ガヴァドンの生態
原典では土管に描いた絵が50m級の怪獣になっていたが、今回は描いた大きさに合わせて体長が変わっていた。
TVの白いツチノコ映像、予想以上にすばしっこくて笑ってしまった。
体長が大きくなるにつれて、動きがのそのそしていって寝る時間が増えていったように見えるけど、燃費の問題とかだったのかなあ。
更に、主食が描かれた食べ物ということが判明。
この食べるシーンは、CG技術の進歩を本当に感じた。かわいい。
しかも食べ物の絵だけ食べるの、かわいい。
CG(?)と言えば紙からもこもこと立体になっていくところ、あれも素敵だったけど、実は原典でガヴァドン(B)の方で似た描写があるのでオマージュ描写。
あの立体化していくところは前回も今回も、よく出来ているなあ。
しっかり、怪獣のネーミングに意味?由来?を付けていたのが好印象。
今回のガヴァドンは夕方に元の絵に戻っていたが、翌日また同じ絵から同じ大きさには立体化しなかった、と思われる。
また、同じテント内に何枚もアラタの絵があったのに、ガヴァドンだけ立体化した。
もしかしたら、絵の再利用不可とか、立体化するには単純な構造である必要があるとかなのかもしれない。
基本寝てばかりの巨大ガヴァドン、でも攻撃は全く通じないという。
いつかも書いた気がするけど、こいつも防御最強格でした。
ブレーザーに出てくる怪獣、新旧問わず防御力高すぎ。
あのミサイルを跳ね返すポニョンポニョンとした音、好きだなあ。
で、寝ているだけなら大人しくしてくれればいいのに、ブレーザーに動かされると元の場所に戻ろう(?)と動き回る。
後から考えるに、子供たちの声に明確に反応して喜んだり絵を食べたりしているので、創造主=ジュンのいるところに戻ろうとする習性でもあったのかも。
でも夕方になり、子供たちが諦めて「大きくしてしまった僕たちのせいで、もう一緒にいられない」と反省を口にすることで急に大人しくなり、ブレーザーによってどこかに運ばれた。
多分、運んでいる最中に絵に戻ってしまっただろうし、もしかしたら絵の場所から離れすぎて絵にすら戻れず消滅したのかもしれない。
こう考えると、原状復帰や子供の安全を意識しすぎて大人たちが空回った話だったのかもなと思う。
SKaRD
9話での様子や(恐らく)普段の勤務状況からか、昨今のワークライフバランスからか、休日を大事にしていた。
連絡だけは入れつつ、出勤の必要は無し。
この報告からのカメラ切り忘れ、テレワークあるあるを活かしたいいシーンだったなと。切り忘れたことないけど。
テルアキ副隊長の「だいじょぶですよ」もたった一言だけど気楽に事を構えているのがよく伝わるセリフだった。
いよいよ50m級になり、ゲント隊長も出動。
今回はアースガロン未登場だったが、SKaRDCP待機メンバー的にはちゃんと出撃も可能であったところが細かい。
アースガロンに出撃命令が下らなかったのは、避難が終わっていなかった→終わったはずがまだ子供が残っていた、というところと、射撃が無意味で有効打不足と思われたか。
ウルトラマンが早めに出てきたので様子見していたか。
ジュンとゲント隊長
今回の主人公、ジュンくん。
9話で滲み出ていた通り、学校でも友達に振られないと発言しない控えめタイプで押しが弱く、問題を起こさないいい子ちゃんタイプと判明。
一応、一緒に帰る友人はいるものの、いざというとき(アラタに絡まれそうなとき)助けてくれたりはしない程度の関係。
小2なのでまあそんなものとも思うけど、家での態度含めて一歩引いた大人びた態度が親友を作られてくれなかったのではないかなと思った。
一方アラタも後述の通り親友はいなさそうだが、それは問題児候補として避けられた結果。
そんな真逆でありながら共通点のある二人が、ガヴァドンを通して短くも濃い時間を過ごし親友になった物語。
一方、ゲントとジュンの繋がりは長いながら薄かったのかもしれない。
勿論それは主にゲント隊長の職務によるのだが、ジュンの性格=自己主張しないによるところも大きそう。
事実、運動会の日も送信済みの写真も忘れていた。
そんなつながりの薄さが白日の下にさらされ、双方ともに歩み寄っていくことになりそうなラストが良かった。
……正直、1回目に見たときはラストで突然ゲントが子供のように大はしゃぎしながらジュンをキャンプに連れて行こうとしていてちょっとついていけて無かったけど。
最初の誘いは「どこか行こう」とジュンの主張を重視したものだったが、ラストは「パパとも遊んでくれよ」とゲントの主張を示したところが大きな違いだったのかなと思う。
またこの時の返答が「いいよ、今度の休みにね」なのが、ジュンの”自分は大人である”という部分と”もっと自己主張していい”という学びの結果なのかなと。
そしてゲントは思いっきり子供のように自己主張しまくることで、サトコはそれに肯定的に接することで、ジュンにもっと自己主張していいよと伝えていくのかもしれない。
スパイラルバレード大喜利
まずはブレーザー登場からの流れるようなビルキャッチ!
シームレスすぎて最高でした。
からの速攻チルソナイトソード。
容赦ないな~と思ったら全く効いて無くてびっくり。
そして、今回の特撮の目玉(?)スパイラルバレードによるユーフォーキャッチャー!
そんなのありかよ!!(何度目!)
大体、怪獣をキャッチしてたあのアーム、どう繋がってるの!?
意味不明すぎる!最高!
今回はさらに、SKaRDCPでのテルアキ副隊長とヤスノブさんのリアクションがいい感じだった(笑)
ヤスノブさん、リアクション芸人(違)テルアキに引きずられたな。
でも本当に嬉しそう&悔しそうで最高。
あのユーフォーキャッチャーのゴールはどこだったのかな……河原かなあ。
アラタとツムギ
今回登場したアラタは、現代には珍しいぐらい自分の世界をしっかり持った少年だった。
「子供の夢」たる秘密基地をちゃっかり作り、人目も気にせず怪獣やロボットの絵に勤しむ。
しかもその秘密基地は、昨日今日見つけたのではなく月単位で住処にしていそうなもの。
(本来の管理者はどういった心境でそれを見逃してくれていたのか……母親が転勤するようなガチ仕事人間であるので大目に見てくれたのかな……?)
入っていいかどうかは自分が決める、と自主性の塊のような少年。
現代っ子はいい子ちゃんが多くて習い事で雁字搦めにされている中においては、明らかに異質。
しかも若干ルールを逸脱する傾向があり、むしろ避ける対象になっている。
大人びすぎてるジュンの対極にいるような人物であり、一方で親友がいないという共通点を持つ人物として設定されていたように思う。
アラタの妹、ツムギちゃんは小学校一年生?ながらSNSで書き込みしちゃうおませさん。
誰にも話しちゃダメ、なら書き込んじゃえ!って、頓智じゃないんだから(笑)
また、「友達でいましょうね」と予想以上に大人びた言葉遣いをしていたのが印象的。
ウルトラマンブレーザーという作品内では珍しく、子供周りのリアリティが意識的に低めだったように思う。
つまり、「子供の考える世界の反応」がたくさんあったように思う。
- 自分の描いた絵が未確認生物扱いされる
- ガヴァドンに驚いた大人が都合よく気絶する
- 押しくらまんじゅうで怪獣をごまかせる
- 昼から夕方になるほど時間がたったのに怪獣の近くの子供たちが避難させられない
この殆どにアラタたちが関わってる。
おまけに子供たちの別れのシーン、少し不思議(SF)な雰囲気があったよね。
もしかしたら、謎の宇宙線やガヴァドンとアラタたちは何か関係があったのかもしれない。
アメリカに行く、というのも方便で実はもっと違うところに行くのかもしれない。
……そんな想像力を掻き立ててくれる演出、大好きです。これぞ円谷特撮!
ガヴァドンは今後に影響を残すのか
最後のガヴァドンの涙は、ただ単に子供たちとの思い出に対する涙なのか。
本当に何かが地球に降り注いだりしていないか。
ガラモンが予想外の大活躍をしたために、若干気になる今後の動向。
個人的には今回で閉じた話になってくれて構わないのだが、ちょっと期待している自分もいる。
次回予告
「押し込められていた心の扉が開く」ですって!?
みんなのトラウマが明らかにされちゃう?
そしてゲント隊長の心の中にあるものとは??
「深淵を覗くのは神か、己か」
ブレーザーなの?ゲント隊長なの?それとも??
次週も楽しみです。